2026
·
Art numérique
· 39*29
時の荒廃が進む部屋の中央で、金色のベルベット張りの蟇口椅子が見張りのように佇んでいる。天井から差し込む生々しい光の束に照らされ、周囲の闇から威厳を保ちながら浮かび上がっている。
その背後では、壁が荒廃の風景を描いている。漆喰は剥がれ落ち、カビが幽霊のような模様を描き、ペンキは遠い記憶のように消え去っている。椅子のクッション張りの、まるで王室のような質感と、荒々しい素の床、そして暗闇に沈む本棚の工業的な粗さとの対比は際立っている。
フィルムの劣化効果で縁取られたこの画像は、放棄された精神病院や邸宅の瓦礫から発見された写真のような印象を与える。この視覚的な静寂の中、そこに座っていたはずの人物の不在が、どんな叫び声よりも大きな音を立てているかのように感じられる。